日付2012/05/11
フィリピン
SCS Global Business Solutions, Inc.
【アキノ新政権発足】
2010 年6 月30 日付でアキノ新大統領が就任しました。アキノ政権は徴税強化を掲げており、プリシマ財務相は「社会福祉向け歳出と財政赤字の軽減に充てるため歳入増に努めることは政府の任務」と強調したうえで、「優遇政策は、フィリピンが必要としている投資を行う企業・投資家を呼び込むものでなければならない」と発言し、優遇政策の見直しを示唆しています。また、BIR(内国歳入庁)の新長官となったヘレナス氏も脱税の徹底摘発に強い意欲を示すと共に税収増への決意を示しています。
【税務監査通知状の電子化】
~税務通達No.56-2010 ~
BIR はLetter of Authority(通称LOA:税務監査実施の権限を付与する書状)の完全電子化を通達しました。これを受け、2010 年7 月1 日以降、全ての“マニュアルLOA” は無効となり、納税者はマニュアルLOA での監査を拒否することが出来ます。具体的な内容は以下の通りです。
1.2010 年7 月1 日を以て、電子LOA のみを有効とする。よって、発行
済みの全てのマニュアルLOA は無効となり、電子LOA に差替えられな
ければならない。
2.2010 年7 月1 日以降、マニュアルLOA を以て監査通知を受けた納
税者はこれを拒否する権利を有する。
3.電子LOA を所持せず税務監査を実施した監査官は処罰の対象となる。
【労働省~雇用者数の増加を発表~】
労働省は、エルニーニョ現象の影響による農業部門での大幅な雇用者数の減少にも関わらず、サービス産業を中心に雇用者数が昨年度比1.2%増加したと発表しました。また、全雇用者数に於ける正社員比率も前年度比+9.5% と改善しています。
※本文より一部抜粋
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